いかい

いかい
I
いかい【位階】
(1)律令制における官僚の序列の標示。 603年の冠位十二階制から数度の変遷を経て大宝令・養老令で整備された。 親王は一品(イツポン)から四品(シホン)の四階。 諸臣は正一位から少初位下(シヨウソイゲ)の三〇階(一位から三位は正従各二階, 四位から八位は正従をそれぞれ上下に分け各四階, 初位は大少を上下に分け四階)。 また, 五位以下には内位と外位(ゲイ)の別がある。 位階は功労に応じて昇進があり, 位階に対応した官職に就くことを原則とした(官位相当)。
(2)栄典の一。 国家に対して勲功・功績のあった者に授与される。 一位から八位まで, それぞれ正従があり, 一六階に分かれる。 現在は死者に対する追賜・昇叙のみが行われる。
II
いかい【厳い】
〔中世・近世語〕
(1)荒々しい。 勇猛だ。 恐ろしい。

「かく~・う猛き身に生まれて/宇治拾遺 8」

(2)大きい。 多い。

「聞き及うだより~・い河ぢや/狂言記・鈍根草」

(3)(程度が)はなはだしい。 大層である。

「それはほんに~・いお力落しで/滑稽本・浮世床2」

厳いこと
多いこと。 多いさま。 たいへんなこと。

「ひる見たれば, 瓜が~見えたが/狂言記・瓜盗人」

厳い世話
大変お世話になりました, の意で用いる挨拶(アイサツ)の語。

「いやもう, きのふは~/咄本・鹿の子餅」

III
いかい【居飼】
古代・中世, 院司や家司(ケイシ)の厩別当(ウマヤノベツトウ)に属し, 牛馬の世話をする役の者。
IV
いかい【猪養・猪飼・猪甘】
古代の品部(シナベ)の一。 猪(豚)を飼うことを職とした部民。 猪飼部(イカイベ)。
V
いかい【異界】
人類学や民俗学での用語。 疎遠で不気味な世界のこと。 亡霊や鬼が生きる世界。
VI
いかい【遺戒・遺誡】
子孫などのために残しておくいましめ。 ゆいかい。

「~を守る」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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